ベースボール型で送球をどうするか

子供の学び,学習内容ベースボール型,学習指導要領,技能

ベースボール型のゲームを進めていくと守備は、その技能がなかなか難しいことが分かります。

打球を追いかける守備者が一人で済んでしまえば、ほかの守備者は、守備をしていてもボーっと突っ立っていればいいことになってしまうからです。そのため、3・4年生のベースボール型ゲームでは、「守備チーム全員が集まったらアウト」にして、守備をしているときにも打球を見て動かなければならない規則にしていることが多いです。

しかし、このままでは送球する動きは生じないので「どこかの的に投げて当たればアウト」などの規則もできていきますが、走者と送球の関係は、いつまでもできません。「全員が集まったら…」方式でいると送球ができないので、5・6年生のベースボール型ではアウトにするルールを考えたいものです。ここで大切なことは、野球っぽくしないことです。

野球で使う小さいボールは、ドッジボールのようにある程度の大きさがあるボールに比べて操作が難しいので、「一塁に送球してアウト」という一般的ルールでは、野球が得意な一部の児童のプレイを除いて守備が完全に破綻します。打球を捕れない上、ねらったところに送球できない、さらに送球されても捕球できない事態が繰り返されるからです。この間にも、走者はどんどん塁を回るのであせってしまうのが守備なのです。

チーム全員が集まるというルールから、走者より前の塁に「2人が集まったらアウト」などにしておくと、打球を捕球したあとに送球する可能性が生まれます。どこの塁でアウトにするか声を掛け合うことも必要になります。もっとも大事なことは、守備が破綻することに備えて、ボールを持たないときの動きをチームで考えていけるようにすることです。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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