「高く跳ぶ」動きに含まれる2つの意味の違い
ジャンプして教室表示にタッチできるか試したくなることがあります。
「壊れるかもしれない」と予測できても、成功体験がなかったり、「やってみたい」感情を抑えきれなかったりしたときには、やってしまいます。しかし、どの程度の強さのタッチならギリギリ壊れないか分からないため、思いっきりジャンプした勢いが手先にまで伝わってしまい、その結果、教室表示が壊れて、先生から叱られることになります。
「高く跳ぶ」動きには、その構造的特性から2種類に分類されます。
一つは、このような「高いところに手が届くようなジャンプ」です。バスケットボールでのリバウンド、バレーボールのアタックなどのジャンプが、この仲間です。多くが両足踏切りとなりますが、両足が「タ・タン」とずれる踏切りもあります。
教室表示タッチは、これらの動きに発展する可能性がありますが、スポーツテストの廃止に伴い平成10年版の学習指導要領から垂直跳びのような運動がなくなったため、現在では、多様な動きをつくる運動遊び、跳の運動遊び、表現遊びなどで「高い所に手が届くようなジャンプ」を扱っておきたいところです。
もう一つの「高く跳ぶ」は、走り高跳びに代表されるような体がどこまでの高さをクリアできるかのジャンプです。背面跳びを学習しない小学校では、自分の足がどのくらいの高さのバーを通過できるかに挑戦することになります。
しかし、「高い所に手が届くようなジャンプ」とは逆で、体を伸ばさないようにする動きが特徴です。足をいかに上に引き上げるかも大きなポイントとなります。
なお、この場合のジャンプは陸上運動系なので片足踏切りとなります。