「非認知能力」は、体育科の得意分野か?
平成29年版の学習指導要領から、コンピテンシーベイスの考え方に変わりました。
それまでの教育現場では、暗記した知識を正確に回答できるかを見る知識偏重型の教育・評価が主流となっていました。しかし、社会の急速な変化は予測困難な時代へと誘われました。
その流れの中、「一人一人が持続可能な社会の担い手」として、主体的な学習姿勢や周囲と協力して問題を解決する力など「非認知能力」を育む方向へと舵を切っています。
文字が書ける・計算ができるなど、IQや試験の点数で定数的に評価できる学力を「認知能力」と言うのに対して、「非認知能力」とは、物事をやり抜く力やモチベーション、忍耐力、社会性といった、数値化できない様々な力や生きるにあたっての姿勢を指しています。
具体的な「非認知能力」を考えてみると、モチベーション、自信・自尊感情、誠実さ、勤勉さ・忍耐力・やり抜く力、自制心などとなるですから、これは、およそ、体育科で学習すべき内容で、これらは「学びに向かう力・人間性等」に該当します。
また、創造性、社会性・協調性なども「非認知能力」の一つであると考えられることから、「思考力、判断力、表現力等」にもその内容を見ることができます。
「非認知能力」を伸ばすための支援は、様々考えられますが、体育では運動することをとおしてそれが身に付くようにしていきます。結果よりも努力を具体的に褒めるほか、子供の関心の赴くまま挑戦できるようにする、失敗に寄り添う、子供が自分でルールを決めてそれを守るなど、子供の学びの状況に応じて支援していきます。