学習カードのICT化を図る

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「学習カード」は、子供が学びの振り返りを記録するだけでなく、学習資料なども掲載されており、体育科の学びに欠かせないアイテムです。

この「学習カード」をICT化できれば、指導者側のメリットとして「印刷しなくてすむ」「配布、回収の手間が少ない」「学級全体を把握しやすい」などが考えられます。子供にとっては、「無くさない、破けない、くしゃくしゃにならない」「鉛筆や消しゴムがいらない」「学習資料をいつでも見られる」「いつでも記録ができる」などがあるでしょう。

これまで、授業の振り返りでニコニコマークに印をつけていたものを、タブレット上で自己の満足度や到達度を自己評価することもできるでしょう。ボタンをプチっと押すだけなら、文字入力ができない1年生でも可能です。これらを集計することも可能ですから、学級全体の到達度が低かった場合など、指導計画の改善に役立てることもできます。

振り返りを記述することに関しては、思考力・判断力・表現力等や学びに向かう力・人間性等が、いずれも汎用性がある資質・能力であることから、どの運動領域にも共通する記述スタイルにしておけば、子供は書きやすいです。指導者としても、単元名や本時のねらいを書き換えるくらいで、作成に時間がかからなくなります。

技や動きの図も、紙で印刷していたものを配布することなく、タブレット内で配信できます。子供が自分でネット上の動画を調べてくることを家庭学習とすることも可能で、そうなると、自分の学習課題を解決するための見通しを立てて学習に臨むこともできやすくなるでしょう。

もちろん、一人一人の子供が残した気付きや記録を、どの子供が提出しているのかを把握することも簡単ですし、学級全体で協働的に学ぶ材料として、深い学びにつなげていける可能性もあります。どの運動領域なら、また、どの学年でなら、ICT機器をどんなふうに活用できるだろうかを考えることは、令和の時代は、当たり前になりました。それぞれの運動特性や子供の発達的特性に応じて、その使い方を指導者が適切に支援できるようにしていくことが必要です。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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