プレルボールって、どんなゲーム?
プレルボール。
もしかしたら、あまりなじみのない、聞いたこともない名前ですね。それもそのはず、初出は、平成20年版学習指導要領の例示だからです。自分でやったことがない先生がほとんどでしょう。
3・4年生のネット型ゲーム、5・6年生のネット型に例示として記載されるようになったプレルボール。もともとドイツ生まれの球技で、「プレル」とは「打ち付ける」という意味のことです。こぶしでボールを床に打ちつけてパスをし、打ちつけて相手に返すことが基本的な動きとなります。
昔遊びにあったメンコや紙鉄砲、釘刺しのような「下に向かって投げるような動き」の経験が少ないこともあって、取り入れられたと考えられます。自分がボールに触る前に1バウンドさせることになるので、ボールを落とせないバレーボールよりも簡単な技能で、ネット型のゲームとしての作戦も立てやすくなる、というのが、例示に記載されるようになった理由のようです。
しかし、片手のこぶしでボールを打ちつけることは、意外と難しくてパスにならないことが多いです。そのため、よく弾むボールを使って両手での平手打ちなどの易しい規則にすると、1バウンドでのラリーが続くかどうか、ハラハラドキドキするゲームにすることができます。
体育館のバドミントンコートを使うことが多いでしょうが、その広さであればプレーヤーを3人がいいでしょう。1点入るたびにゲームがストップするというネット型の特性を生かして、コートの外で待つメンバーと次々にローテーションしながら進めると、全員がまんべんなくプレーできます。
なお、体育科の内容として「規則を工夫すること」があるので、学習を進めていくと単元の最後には学級ごとに違う規則のゲームになることが考えられます。プレルボールに限らず、当然それも学びとしてはOKです。