学習課題を自ら見出せるように単元の1時間めをつくるときに考えるべきこと

マネジメント・直接的指導,子供の学び学習課題,思考力・判断力・表現力等,指導者

これまでの学習では、「与えられた課題をいかに解決していくか」が重要視されていた傾向が多くみられました。指導者が、最初の集合で●●をするように確認して活動1、次に2回目の集合をかけて▲▲するように指示して活動2、最後、3回目の集合で振り返り…という授業パターンです。

傍目から見ると子供たちがしっかり活動していて、マネジメントとしてもうまくいっているように見えるこのタイプの授業は、子供の授業評価は低く、満足感も思ったほど高くありません。指導者が「うまく教えた!」と思っても子供は「そうでもない。」という、体育が比較的得意な先生が陥りやすいパターンです。

これからの時代の学習は、「自分が解決したい課題をいかに見付けられるか」が重要になるので、単元の前半に「課題を見付ける」ことをキーワードにした学習が成立するように仕組んでいくことになります。特に単元の1時間めには、①その単元の運動をすることが楽しい、②その単元の運動が「できそうな気がする」という2つの条件を引き出す支援が必要になります。

①と②が揃ったら発問で揺さぶりをかけ、具体的な学習課題に気付けるようにしていきます。そこから「やってみたい」が生まれ、「なりたい自分」も具体的にイメージされるのです。しかし、この1時間めでつまずくと、指導者が全部リードしていかなくてはならない単元となっていきます。

「やってみた」→「でも、うまくいかない」→「だから、どうする?」という試行錯誤は、「なりたい自分」がないと深い学びとして成立しません。つまり、学習課題を見いだすにはメタ認知能力が存在し、思考がアクティブになるようなラーニングが求められるのです

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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