タイヤで遊びたくなる理由がある
古タイヤが目の前に転がっているとき「転がしたい!」と思うのは、その丸い形状から転がせると判断できる能力がある場合です。
普通乗用車程度の大きさのタイヤだったら、自分でタイヤを立てられるのかどうかを見た目からまず判断して「自分にできそうだ」と思ったとき「転がしたい!」と思うのです。しかし、ダンプカーのタイヤのように見た目が大きくて重い感じと分かっている場合には「このでっかいタイヤ、転がしてみたいな~」と思っても、「でも、無理だな」と諦めることになります。
タイヤを転がした経験があって、そのことが楽しかった記憶があったとしても、ダンプカーの大きなタイヤでは、転がそうとする動きを誘発しないのです。では、「丸いものは転がせる」と判断できるレベルにない場合、普通のタイヤをどう扱うでしょうか?
ゴロンと転がっているタイヤですが、単なる地面とは異なる形状をしていて面白そうだということは分かります。少し高いところからの眺めが好きな子供としては、「乗れそうだぞ。」と思ってまずは、乗っかってみます。
乗ってみると、どうでしょう。ボヨンボヨンして、なんとも気持ちいいではありませんか。乗っかった後は、上下に軽くジャンプするようにして楽しみます。
そのうち、タイヤの上はバランスが悪いことにも気付きます。しかし、それをイヤな感じに思うことなく、バランスをとりながらタイヤの上を歩き始めます。バランスが悪いこと自体を楽しさに変えて遊んでいるのです。
なお、友達と一緒のときにタイヤに出くわすと、友達に向かって転がしたり一緒にボヨンボヨンしたりするなど、遊びのバリエーションが広がります。