楽しみながら体力アップできる期待が高まる「からだでジャンケン」
体育の学習の中でジャンケンをするシーンは数多く見られます。手軽にできるジャンケンを体全体を使って行うと、楽しみながら少しだけ体力アップにつながります。
アンカーを決めるときにジャンケンをしますし、ゲーム中に反則したかどうか決着するのにもジャンケンをします。水遊びでは、水中で目を開けてジャンケンをすると「級」がもらえます。
ジャンケンは子供の遊びの中に入り込んでいるので、チョキを出しにくい子供はいても勝つか負けるかのハラハラドキドキ感をみんなが楽しめます。からだでジャンケンは、どの学年でも体ほぐしの運動として位置付けることができます。準備運動や順番決めなどのさまざまな場面で取り入れることもできる手軽な動きです。
「最初は、グー」から始めると「①さい②しょは、③グー、④じゃん⑤けん⑥ポン!」となり、1度のからだでジャンケンで6回のジャンプができます。なおかつ「③グー」が入っているので、しゃがむ動きも1回入ります。
「③グー」で180°後ろ向きになり「⑥ポン!」で元に戻れば、半回転を2回入れたジャンプする動きになります。5・6年生になれば、「⑥ポン!」のとき一気に360°でもいけるでしょう。
1・2年生では、指導者よりも「あとだし」するようなからだでジャンケンを取り入れると、指導者の動きを見て瞬時に自分の体をコントロールするような遊びができます。指導者の「⑥ポン!」の直後に子供たちが「⑥ポン!」をするのです。リズムよく「④、⑤、⑥、⑥ポン!」の感じです。
全部勝てるように後出しするのは、結構大変なので、最初は「あとだしでいいから、最初は『あいこ』になるようにしてみてね。」から始めるといいです。指導者が「⑥チョキ!」だったら子供たちはあと出しで「⑥チョキ!」と出すわけです。その後、慣れてきたら「⑥チョキ!」に対して「⑥グー!」と、勝つようなポーズにします。
また、全部負けるように後出しする動きはかなり混乱するので、やりすぎ注意です。「⑥チョキ!」の直後に「⑥パー!」と出すのは、大人でも難しいです。からだでなくて手で普通のジャンケンで試しても、その難しさ分かります。しかし、この難しさもまた、1・2年生の子供たちにとっては、楽しくて仕方がありません。
このほかドン!ジャンケンにからだでジャンケンを取り入れると次の走者から前の走者の勝敗が分かりやすくなり、スタート時の緊張感が高まります。いろいろな機会にからだでジャンケンを試してみるといいでしょう。