オノマトペを読み解くと子供の動きに共感できる

こども,子供の学び思考力・判断力・表現力等,技能,発達,遊び

「トントントーン ダン バン ストン」

さて、何をしているでしょうか?

オノマトペ(Ono Matope)とは、日本語の擬声語や擬態語にあたるフランス語で、物事の声や音・様子・動作・感情などを簡略的に表し、情景をより感情的に表現させることのできる言語手段のことです。「くるくる」「ガチャン」など私たちの生活は数限りないオノマトペを利用することによって成り立っています。

さて、冒頭のオノマトペは、どんな運動をしているところなのでしょうか。

実は、ある子供にとっての「開脚跳びの助走から着地まで」の動きです。そう思えない方もいるでしょうが、このオノマトペは、「ある子供の」ものだからです。

オノマトペを活用することは動きの感じを子供が自己認識するために有効ですが、一人一人の感じ方が異なるため必ずしも同じにはなりません。「私の着地は『ピタッ』だな。」「いやいや、着地は絶対『トン』でしょ。」などは不毛の論議です。

安全な着地であれば「ストン」でも「ピタ」でも「トン」でもよいのです。一人一人の動きの感じ方が異なるためにオノマトペが異なるのは当然のことです。それを「いいですか? 着地は『ストン』とやりましょう。」と指導するのは、子供の動きの感じを否定し思考を妨げてしまうことにもなりかねます。

コツのつかみ方は一人一人違うので、「どうしたらそういう着地ができるの?」「今の着地はどんな感じだった?」と投げかけながら、子供自身のオノマトペでコツを言語化させていきます。そのことでよい動きとオノマトペが一致するようになります。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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