平成5年に変わった「回れ、右っ!」の行い方

学習内容学習指導要領,指導者,集団行動

方向転換の一つ「回れ…右」は、平成5年度を境にその前後で行い方が変わりました。

方向転換の動きはマーチングなどにも見られますが、その行い方は体育のものとは違います。マーチングの場合は、方向転換の前後に足踏みや行進があるため、両足ともつま先でまわったり、4拍で180°回ったりします。

これに対して、体育の「回れ…右」は、基本的に前後の「気をつけ」に挟まれるので、マーチングのような行い方にはならないのです。ところで、体育の正しい「回れ…右」、どうやりますか?

学習指導要領には、集合、整頓、列の増減などの集団としての行動について「各学年の各領域において適切に行うこと」と示されているので、どの学年の体育の時間でも指導することとなります。なかでも基本的な「気をつけ」「休め」「前へ…ならえ」「礼」は、ぜひ身に付けさせたい内容です。

これらに比べて技術的に難しい「回れ…右」は、5・6年生では確実に行えるようにしますが、3・4年生ではなるべく実施する程度でとどめてOKです。1・2年生では、その場で足を踏み替えながら右回りで後ろに向ければよしとするなど、柔軟に扱います。

運動会など全校で統一させようとすると、発達段階の差から無理が生じることにもなります。

なお、よく使われる「体操の隊形に…開け」は、ローカルな号令で、「両手間隔に…開け」で前後と左右に両手間隔をあけるのが正式です。従って、「大きく前へ…ならえ」も正式には存在しない号令なのです。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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