ラインサッカーを基にした易しいゲーム
「ラインサッカー」は、昭和33年版の学習指導要領から存在してきたボール蹴りゲームです。
当時は、3年生でも4年生でも必ず取り扱う運動だったので、当時の全国民が2年間に渡って「ラインサッカー」を学んだことになります。フリーのプレーヤーであるラインマンを両サイドに置くことで、サイドからの攻めを優位に進められるようにと考えられたゲームでした。
コート内の味方から出されたパスをラインマンが足で受けると敵にじゃまされないでサイドラインの外側をドリブルして進むことができたり、手を使えるラインマンが味方からのパスを手で捕ったらそのまま転がしてパスすることができたりと、いろいろなローカル・ルールが考えられました。
平成10年版学習指導要領で、その姿がいったん消えた「ラインサッカー」も平成20年版からは、ゲーム領域のゴール型ゲームの一つとして復活しました。攻め方を重視したゲームを展開できるようにするために適切な教材であったことが復権の要因です。
しかし、全ての児童が必ず履修すべき運動ではなく「例示」としての位置付けです。つまり、「ラインサッカー」を学ぶのではなく「ラインサッカーを基にした易しいゲーム」を扱うことになります。
そのゲームを通してゴールに向かう攻め方を知り、簡単な作戦を立てられるようにしていきます。敵にプレーを邪魔されないという貴重な存在であるラインマンをただの玉拾いで終わらせないような作戦を考えるゲームで学びます。