「主体的に学習に取り組む態度」の評価
「主体的に学習に取り組む態度」は、「粘り強い取組を行おうとする側面」と「自らの学習を調整しようとする側面」の2つの側面から各教科等とも評価することが求められます。
しかし、体育では、この2つの側面を評価するのではなく、学びに向かう力・人間性等の内容がどの程度身に付いたかによって評価することになります。体育だけは、学びに向かう力・人間性等の内容が学習指導要領に示されているからです。
例えば、第5・6年の器械運動では、「運動に積極的に取り組み、約束を守り助け合って運動をしたり、仲間の考えや取り組みを認めたり、場や器械・器具の安全に気を配ったりすること」が内容です。そうするとこの評価規準は、「①運動に積極的に取り組もうとし、②③約束を守り助け合って運動をしようとしていたり、④仲間の考えや取り組みを認めようとしていたり、⑤場や器械・器具の安全に気を配ったりしている」となります。
「主体的に学習に取り組む態度」は、①愛好的な態度、②③公正や協力、責任や参画、④共生、⑤健康・安全で構成されます。しかし、これらの内容は、1つの単元だけで身に付くものではなく、複数の単元にまたがって位置付け、重点化した評価の機会をどの単元で行うか検討する必要があります。
例えば、5年生の1学期には、公正・協力を重点化することにして、「約束を守って運動することは、みんなが気持ちよく運動できる」「仲間と助け合って運動することは、互いの信頼感が深まる」などを指導事項とし、学習状況を見取る際の視点としていきます。