「投げる」といっても、その投げ方に違いがある
体つくり運動系では、用具を投げます。ふつう、ここで投げる物は、ボールです。
1~4年生までの多様な動きをつくる運動(遊び)では、いろいろなボールをいろいろなやり方で投げます。例えば、ドッジボールを両手で真上に投げます。軽いボールや大きいボールでもチャレンジします。片手だけで投げたり逆の手でも投げたり、後ろ向きで投げてもOKです。
このように、体つくり運動系では、「いろいろな投げ方」を身に付けることが目標になります。
ボール運動系では、体つくり運動系とはボールの操作が違います。ボール運動系では、シュートしたりパスをしたりすることを目的とした行い方で投げることになります。
シュートの場合は、的をねらって強く投げたり、ゴール・マンに向かってふわっと投げたりします。味方同士のパスも、相手が取りやすいように投げることが大切になるので、ゲームの中では、ある程度の強さやコースをコントロールした投げ方が要求されます。
このように、ボール運動系では「その場の状況に応じた投げ方」を身に付けることが目標です。
平成29年版の学習指導要領から、これらの2つに加えて陸上運動系でも投げる運動を取り上げることができるようになりました。陸上競技にやり投げや円盤投げなどの投てき種目があるからです。内容の取扱いとして、児童の実態に応じて加えて指導することができる内容なので、必ず取り上げなければならない運動ではありません。
陸上運動系では、遠くに投げた距離を競い合うことが特性になるため、指導するときは、「力強く遠くへの投げ方」を身に付けられるようにします。必ずしもボールを投げる必要はなく、円盤ややりのような遠くに投げられそうな感じがする形の物でも扱うことができます。