「運動会の練習」を令和の日本型にできる可能性を探る

子供の学び,学習内容学習指導要領,学習課題,指導者

「運動会の練習」で、体育科の授業とは程遠い内容でありながら授業時数を喰ってしまっている学校があります。

たとえば、個人競技の「かけっこ」を「走の運動遊び」として位置付けることもできます。しかし、「運動会の練習」の授業の内容は、誰が何レース目にどのコースを走るのかを覚える時間だったり、入退場の方法を確認する時間だったりします。そのため、2回ぐらいしか走らないで授業が終わってしまいます。「走の運動遊び」の授業とは言いにくい一斉指導です。

一人一人が「かけっこ」をしている場面を保護者が見られるようにするために、個人競技の「かけっこ」を披露しているのですが、「走の運動遊び」としてプログラムを広く構成すれば、個人競技にこだわる必要はなく団体競技としてリレー遊びを取り入れることができます。

例示にあるような「低い障害物を用いてのリレー遊び」を運動会のプログラムに入れるのはどうでしょう。小さめの段ボールを2~3個を低い障害物としてコースに置いて、そのコースでの走り方を学ぶのが内容です。走り越えるのでなければ、「くねくねコースリレー」もできそうです。

子供たちとしては、どんなコースが楽しいか、速く走るにはどうするかを考えながら、「走の運動遊び」で学んできたことを運動会で披露することになります。単元計画の中に位置付いていれば、運動会が終わったあとにも振り返りを活かして「走の運動遊び」の続きに取り組めます。

同じようなことは表現種目にも当てはまります。多くの学校では「リズム遊び」に位置付けて練習に多くの時間を割いていますが、「運動会の練習」には、子供たちの主体的・対話的な学びを見ることはあまりできません。運動会で全員が一糸乱れぬダンスができることをねらっているためです。低学年では、一糸乱れぬところから少々はみ出していることがご愛敬で面白いのですが、保護者からの視線が気になるために半ば強制的な一斉指導が毎日のように繰り返されます。

もちろん、子供たちは、「カッコいいところを見てもらいたい」と「運動会の練習」に励みます。しかし、少なくとも「軽快なリズムに乗って踊ったりする簡単な踊り方を工夫する」という思考力・判断力の内容をクリアできるような学びとしての「運動会の練習」にしてはどうでしょうか。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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