「4つの体力」を意識して運動できるようにする

学習内容体つくり運動系,体の動きを高める運動,学習指導要領

平成29年版の学習指導要領から、1・2年生での領域名が「体つくりの運動遊び」となって統一感が出た体つくり運動系の学習。無理やり統一感を出そうとしたので、内容が寄せ集めで分かりにくいところに拍車がかかった感じです。

体つくり運動系の中で「体ほぐしの運動(遊び)」以外は、「運動したい欲求を充足するため」に運動する4年生までの「多様な動きをつくる運動(遊び)」と、体力を高めるために必要な運動をする5・6年生の「体の動きを高める運動」では、そのねらいが大きく違うので注意が必要です。

子供たちの体力に対するイメージは、持久力とパワーの2つです。マラソンなど「動きを持続する能力」と腕相撲が強いなど「力強い動き」です。

この2つは数値化しやすく子供にも高まりが実感しやすいため、指導者がトレーニング的な授業で数値を上げればいいという感覚に陥ってしまいがちでした。「体力を高める運動」という名称が29年度版から「体の動きを高める運動」に変わった理由もそこにあります。

さて、5・6年生では「4つの体力」を学習しますが、そのうち重点とするのはこれら2つ以外の体力です。さて、それは、何と何でしょう。

子供が気付きやすいのは、短なわが上手に跳べるようになったり友達とシンクロする動きができたりするなどの「巧みな動き」です。タイミングやバランス、リズミカルなどが要素です。

一方「へー、そうなんだ」と子供たちが思いつきにくい最後の1つの体力が「体の柔らかさ」です。単なる前屈だけでなくゴムや輪をくぐるなど工夫した運動の場を提供していきます。

これらを含む「4つの体力」は、単元の最初に必ず触れておいて、4年生までに学んでいない自己の体力を高めるというねらいで学習することを意識付けていきます。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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