「うまくできない」がず~っと続くとマイナス思考に陥る

こども,モニタリング・相互作用,子供の学びめあて,嫌い,学習課題,態度,発達

「いくらやっても上手にできない」という無力感をもち続けると、子供はその活動に対してマイナスの感情をもちやすくなります。

特に、運動が指導者主導で行われていることが長く続いており、そのときにずっと「うまくできない」状態が続くと、このような状況に陥る傾向が強くなります。

なぜなら、一斉指導であるために、今、行っている運動がうまくできなくても途中でその運動を子供が自分からは中断しにくいからです。加えて、できない自分が友達と比較されてしまう可能性が高いので、やる気を失っていきます。

つまり、「できない」状況から逃げ出せないため、どんどん気持ちが落ち込んでいくのです。運動嫌いをつくるきっかけです。

しかし、自分から主体的に取り組んでいる運動の場面では状況が異なります。

自分に合った課題を捉えたのちは、挑戦の仕方を変えていろいろな試みを続けたり、その場での活動をひとまず切りあげて他の練習方法や活動の場を選択したりすることができるからです。そうすることによって、自分に対する否定的な感情にとらわれることのない学習活動が保証されます。これが、主体的な学びとなり、深い学びに発展していきます。

学びのプロセスの中では指導者がリードする場面もありますが、子供が学習するときには、無力感が形成されることのないように留意します。また、できる限り有能感が感じられるような場面が提供されるようにする必要があります。自己の課題を自分なりに見付けて、それを自分で追求していくような学習の展開が望まれます。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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