逆上がりのキック、どっちの方に蹴るか
多くの体育嫌いを作り出した元凶のように扱われる逆上がりは、平成29年版学習指導要領から発展技として示されるようになりました。子供たちの体力低下により、逆上がりができる技能に到達することが非常に難しい時代になったからです。
毎日放課後に逆上がりの練習をしていた子供が、やっとできるようになったとき、「もう、逆上がりは、やらなくていいんだよね、先生!」と嬉しそうに言ったという昔話は、笑うに笑えません。このような指導では、まったく生涯スポーツにはつながらず、むしろ体育嫌いが助長されていたことになります。
そのため、子供は、指導者に言われたとおりにまじめに取り組みます。できるようになればほめてもらえるかもしれないですし、これができることが体育への自信につながると思っているからです。しかし、努力もむなしく「できない」まま終わることもある技能でもあります。
逆上がりは、後方に回転しながら鉄棒の上に上がる技です。後方への回転に慣れていない子供には、回転開始後に腕が伸びたり、腰が前に出てしまったり、体が反ったりするというつまずきのパターンが見られます。
後方への回転に慣れるという意味では、マットでのゆりかごや後転が逆上がりにつながる動きになるので、補助逆上がりや逆上がりを取り上げる前に関連性があることを示唆しながら指導しておくとよいです。
また、固定施設遊び・鉄棒遊びのような感覚作りも欠かせない経験です。
よく「強く踏み切って!」と子供に指導してしまいますが、踏み切るだけでは、いつまでたってもできるようになりません。空中で「キック」を交互に行わないと両足が前後に開いてしまい、その結果、背中が反って鉄棒とおなかが離れてしまいます。
「腕で、鉄棒をグイっと引き付けて!」という声掛けをすることもあります。引き付ける方向が胸では、できるようになりません。腹に引き付けるようにするのがコツです。