ネット型のゲームで「とりにくい」ところは、どこ?

学習内容ネット型,ボール運動系,思考力・判断力・表現力等

ネット型のゲームの特性のひとつに、ラリーを楽しむことがあります。ボールが相手コートに行ったときは、どうやって守るかドキドキし、ボールが自分たちのコートに来たときは、どうやって攻めるかワクワクします。

ラリーが何回も続くようになってくると「早く、あっちが失敗しないかな。」といっそうハラハラします。相手チームが先に失敗すれば、自分たちのチームに点が入るゲームなので、そこを楽しんでいるのです。学習の初めのころは、とにかくネットの向こうにボールを返してしまおうとする動きばかりになりがちです。しかし、こうしたラリーの面白さを十分に味わわないうちには、作戦は生まれません。

ラリーを続けるうちに、相手チームに失敗させるためには、なるべく「とりにくい」返球をすればよいことに気付いてきます。つまり、ネット型のゲームでは、あっちが「とりにくい」返球をするための攻め方を学んでいくことになります。

逆に、自分たちが「とりにくい」ところ、つまり、「ここにボールが返ってきたら、やだな~。」と思うところを探すように仕掛けていきます。そこからは、自分たちのチームのメンバーが、コート内のどの辺にいればいいのか、守備の体型を考えることにつながります。

「とりにくい」返球には、大きく2つの種類があります。1つは、ボールそのものが「とりにくい」性質を持つことです。例えば、強い返球、速い返球などのアタックです。この返球が効果的になるには、自分たちのコートのどこから返球するかも、作戦になります。

もう1つは、「とりにくい」ところへの返球です。これには、相手チームのフォーメーションの確認が必要ですが、コート内でプレー中の子供たちは、相手チームどころか自分のチームのフォーメーションさえも冷静に見取ることが難しいほど、熱中しています。

そこで、コートの外にいる子供たちに「とりにくい」ところを見付けられるよう思考を刺激します。ゲームをメタ認知するわけです。そして、「とりにくい」ところや「ここは、いやだな~」というところをメタ認知により、自分がいざコート内に入ったときに友達に考えを伝えることができるようにしていくと、チームとしての作戦に発展していくことになります。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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