うまくできない、音楽のリズムに合わせた行進

こども,子供のからだ技能,発達

子供の歩き方を「スタスタ」と表現しないのは、左右に体重移動をしている部分が残っているからです。

1年生の歩き方が、どう見ても「スタスタ」とは見えないのは、幼児が「トコトコ」歩いている状態が抜け切っていないレベルです。マンションの上の階に住んでいる子供の足音が気になるのは、その子供の歩き方に、左右方向へ体重移動させる「トコトコ」のシステムが残っているからですが、「スタスタ」ができるようになると「トコトコ」は、潜在化されていきます。

しかし、極度に緊張する場面になると同じ方の手と足が同時に出てしまう左右へ体重移動する歩き方として表出してきます。ナンバの動きが無意識に出てしまうのです。

このような歩き方のレベルにある子供に「音楽に合わせて歩きましょう」と指示すると、腕を思いっ切り振って、膝っ小僧をグイッとあげて踵から踏むようにしてドカドカ歩きます。振った腕の勢いを相殺するためのバランスをとるため、膝が外に開くようになってしまい腰も曲がり、あごを突き出すような姿勢になってしまいます。

マンションの下の階に住んでいる場合、たまったもんじゃありません。

ある程度「スタスタ」歩くことができるレベルで「音楽に合わせて…」と指示したときには、「ドカドカ歩くのは、なんか低学年っぽくて…。」と考えても、果たして自分がどう歩いたらいいのか分からない状態にいます。

「上体を自然に起こして胸を張る」「ひじを伸ばして前後に自然に振る」「まっすぐ前を向いて、あごを引く」などの正しい姿勢をコントロールできるかどうかがポイントですが、自分自身の体の使い方が分からないことには、音楽に歩調を合わせることは至難の業です。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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