「準備や片付け」は体育科特有の学びです

学習内容学びに向かう力・人間性等,学習指導要領,態度

1年生が初めて出会うマット遊び。1時間めは、マットの安全な運び方など、マネジメントにかかる部分の時間が多くなります。

ここで、これをきっちり指導しておくと、その後の学びでいちいち「マットは、ここを持ってみんなで協力して運ぶんですよ。」「ほら、それじゃほかの人が困るでしょ。」などの注意ばかりの指導はしなくて済みます。

マットの「準備や片付け」は、跳び箱のときにも転用できるのですが、「マットのときに運び方、やったでしょっ!」と怒っている指導者もよく見かけます。マットは、柔らかくて気持ちいいことを子供たちはよく知っているので、体育館の端っこに積んであるマットに座ったり乗っかってみたくなります。「マットは、そのようにして遊べる」という環境としても子供たちには見えるからです。マットのところに一目散に走って行って早く運ぶのかと思いきや、マットの上にドーンと寝そべっちゃう子供もいますね。

こうした「準備や片付け」に関しては、学習指導要領に直接は記載がないものの、学びに向かう力・人間性等の指導内容として解説にはその記載があります。どの学年にもどの運動領域にも示されています。図工や理科などほかの教科でも準備や片付けをする場面がありますが、しかし、これを指導する内容としているところに体育科としての特徴があります。

「準備や片付け」を友達と一緒にすることは、友達をよりよく支えようとする姿でもあります。運動する場の安全にも寄与する可能性もあり、また、チーム内での役割分担などにもつながるものです。「準備や片付け」は、体育科で身に付けるべき内容として繰り返し指導すべき内容です。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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