「そのままビヨーンともってきて」できた
器械運動系では、技の図を見せたからと言って、すぐにできることは、ほとんどありません。図を見ただけで、「この技って、こんな感じでやればできるんじゃないかな」と、合点がいった子供だけが、「やってみたら、なんとなくできちゃった」となるだけです。
そもそも、指導者が「見せた」と言っても、それを本当に子供が「見た」とは言えず、理解できていない状況も続きます。「見せた」というだけでは、行い方が理解できたかどうかとは別の話なので、知識としての評価もできません。
器械運動系の技は克服的で「できる・できない」がはっきりしているため、「嫌な気がしない」と感じられないことには、やろうとしません。そのために、運動遊びを学習の中に位置付けて運動が苦手な子供だけでなく、全ての子供に逆さになったり回ったりする感覚が磨けるようにして、「やれそうな気がする」レベルにもっていくようにします。
また、同じ運動でも2年生と6年生では、感じ方が違うだけでなく、6年生の方がより分析的に自己の体を見られるようになります。
例えば、マットでのブリッジの動きについて2年生では、どんな表現をするでしょうか? おそらく「手を着いて、ビンッと伸ばした足をそのままビヨーンともってきて、ブリッジの形になる」などと、オノマトペを多用するので、その感じが共有されることも多いでしょう。
これが、6年生になると、「手と頭は近い位置にあり、足で円を描くようにしながら、足より先にはねるように体をそらす」など具体的な体の動きを認知できるようになります。6年生なりに気付く体の使い方があり、それが課題の分かり方にもつながります。