５年生が自転車事故を起こして、相手に後遺症が残った場合
「あなたが乗っていた自転車が人にぶつかり、相手に後遺症が残るほどの大けがをさせてしまいました。そのため、相手にお金を払わなければなりません。あなたが相手に払う金額は、給食費（１食300円として）に置き換えると・・・」
①10年分 ②50年分 ③100年分 ④500年分 ⑤1,000年分
さて、後遺症が残った相手に何年分の給食費を払えばいいでしょうか？
５年生の保健学習「けがの防止」では、交通事故が原因となって起こるけがとその防止について学びます。人の行動と環境がかかわる事故が原因となってけがが発生することや、危険に早く気付いて安全に行動する必要性を理解できるようにします。ほかの学年でも、自分がけがをしないための安全な行動について、学級活動や朝の会などの保健指導で取り上げます。
裁判所の判断では、１２歳以上に危険予測回避の能力アリとしているので、５年生の保健学習では、相手にけがをさせない責任が生じることの理解につながるような指導もします。１１歳の運転する自転車が女性をはね意識不明となった事件について裁判所が、9,500万円の損害賠償を保護者に命じた例もあります。後遺症の程度にもよりますが、多くは5,000万円前後の判断です。
従って、上記の回答は⑤となります。（１食300円×年間180日を１年間の給食費とすると、1,000年分で5,400万円という計算です）
藤原道長が摂政になってから今日まで払い続けるのです。人の人生を奪うような大変な事故を絶対起こすことがないよう、身近な問題として実践的な理解ができるように扱います。