平均台を「どう渡っているか」を観察する

モニタリング・相互作用,学習内容体つくり運動系,器械運動系,学習指導要領,技能

平均台と聞くと、低学年が遊ぶものというイメージでしょうか? 

学習指導要領では、1・2年生の「器械・器具を使っての運動遊び」にジャングルジムや登り棒と並んで平均台が示され、いろいろな渡り歩きや跳び下りをすることになっています。平均台は、ほかの器械・器具に比べてその重量が格段に重く、安全のためのマットも敷くことになるので準備や片付けに時間がかかり敬遠されがちですが、器械運動系の仲間に入っています。

しかし、3年生からは器械運動系の仲間に入れてもらえなくなる悲しい運命が待っています。3年生以上の「器械運動」は、マット・鉄棒・跳び箱の“御三家”が独占しており、入り込む余地がありません。そのため平均台は「体つくり運動」の仲間として拾われていきます。  

平均台を使って多様な動きを身に付けたり体力を高めたりするには、平均台を1・2年生のうちに経験しておく必要があります。初めのころの渡る動きは、剣道の足捌きに見られる送り足です。幼児が階段で見せる一歩一歩の動きと似ていて、移動する方向に近い足を少し出しては、逆の足を近付ける方法です。

平均台の上を歩くようにして渡るには、この送り足の経験が欠かせません。3・4年生では、平均台の上に“じゃま”を置いて踏まないようにしたり拾ったりするようにして「体つくり運動」として扱います。

なお、中学校では、 “御三家”と並んで平均台運動が「器械運動」の中に位置付けられ、平均台は4年ぶりに古巣に逆戻り、という運命です。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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