合格スタンプが欲しくて、運動しています
子供たちが運動をする理由の一つは、何らかの目的や報酬を得るための「手段」として運動をする場合です。
体つくり運動で、自己の体力を向上させるためになわとびをするケース.もそれです。なわとびカードにかわいいスタンプがもらえると分かっていて「スタンプがほしいから」休み時間に頑張って練習するという場いいもあります。
これらは、外発的動機付けによる運動です。
外発的動機をもとにして運動しているときは、目的を達成できたり報酬を得ることができたりすれば、それ以上、運動しなくてもいいという気持ちにもなります。かわいいスタンプが手に入ってしまえば、もう、なわとびを練習しなくてもよくなるからです。
つまり、運動は、スタンプを手に入れるための「手段」という位置付けです。
もう一つは、それ自体が目標となって運動をする場合です。
友達と走っていること自体が面白くて面白くて走るケースや、体全体を使ってとにかく思いっきり踊ることが楽しいというケースです。ここで行われる運動は、子供自身が主体的に取り組む活動で、内発的動機付けによるものです。運動そのものが目標であり、子供たちは、運動することを楽しんでいるので、運動が長く続くことになります。
実際には、内発的動機付けと外発的動機付けが複雑にからみ合って運動が継続されることが多いと考えられています。最初は外発的動機付けによって運動していても、運動する理由が内発的動機付けに次第に移行していくように学習を進めることがあります。
自己の体力や健康のためなどの何か別の目的ために運動を行う「体力を高める運動」を除いて、子供は、運動のもつ楽しさを自ら求めて運動していくことになります。
その運動経験を重ねるうちに、その運動の新たな楽しさを見付けて、さらなる運動経験を積み重ねていくというスパイラルな学びをしていきます。