「進んで運動しようとしている」愛好的な態度の具体的な学習状況とは?
子供から見て運動してみたくなる環境づくりは大切です。子供の思いや願いに合わせないで「さあ、〇〇をやりましょう。」だけでは、運動することがいやな体験として残ることにもなります。
誰もが楽しめるような体育は、子供が「こうなりたい」「これができるようになりたい」というゴールイメージをもって思いや願いに沿えるように構築されなければなりません。つまり、子供にとって意味のある学習となるべきです。
そのために一番大事なのは、主体的な学びの実現ですが、小学校での主体的な学びの内容は、4年生までが「進んで取り組む」で、5・6年生が「積極的に取り組む」とされているので、運動することへの意欲、つまり、評価で言うところの愛好的態度と捉えることができます。ちなみに、「積極的」は、小学校5年生から中学校2年生までで、「自主的」が中3と高1となります。「主体的」というのは、高校2年と3年の目標です。
さて、その愛好的な態度の現われとしては、次のような学習状況が考えられます。
・自発的に活動している。
・粘り強い練習が繰り返されている。
・互いに自然に声を掛け合っている。
・互いに励まし合い、教え合っている。
・集中している時間が長い
・学習課題の実現度が高い。
・集合や移動が速い。
これらのためには、どのような学習条件を整えておけばよいのかがキーになります。上のような学習の具体的状況をもって運動に対する愛好的な態度を評価することにもなるので、その姿が現れるような場面が出るような意図的に仕掛けられた手立てが必要です。それが、主体的な学びのための前提ともなります。