「よい動き」を取り入れることをあまりしない子供

こども,子供の学び,学習内容友達,学習課題,思考力・判断力・表現力等,運動遊び

リレーの学習では、そのレースの状況をよく見ていても、走り方やバトンパスなどの「友達のよい動き」は、ほとんど見ていません。勝敗よりも関心が薄いからです。

一方、跳び箱など個人の運動では、友達の動きを見るチャンスがたくさんあります。しかし、自分の番が来るまでおしゃべりしているかボーっとしていることが多いので、やはり、「友達の動き」を見ていません。

そこで、ペアやグループで学習したり振り返りの時間に動き方を共有したりします。全ての学年の思考力・判断力・表現力等の内容である「友達に伝える」学習は、その学年に応じて意図的に仕組む必要があります。

1・2年生は、友達の動きをいつの間にか見付けて勝手に「自分が考えた動きだ!」と主張するほど、運動中は狡猾に友達の動きを盗み見ています。あえてペアやグループを組まなくても遠くの方で運動している友達の動きでも目ざとく見付けています。「あれなら自分にもできそうだ」「ああやるなら、自分だったらこうする」と、さも自分が工夫して考え出したかのように披露したがります。

もし、自分にできそうな気がしない動きなら、それは本人にとって「よい動き」としての価値がありません。自分がスーパースターだと考えているほど自己本位な1・2年生なので、たとえ友達から伝えられても「よい動き」と感じなければ自分の動きに取り入れることはしないのです。

1・2年生の運動遊びでは、自分にもできそうな気がする「友達のよい動き」を真似することで学習を積み重ねることができます。これを大人が考える「よい動き」だけに限定してしまうと、運動遊びとしての性格が失われ、学習が成立しなくなります。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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