スポーツマンシップにのっとり…
「私たちは、スポーツマンシップにのっとり、正々堂々とたたかうことを誓います!」おなじみ、運動会などでよく聞かれる選手宣誓の定番フレーズです。
スポーツをするときには、全員がスポーツを楽しめるようにするために、「全力を尽くします!」とか「ルールを守ります!」など、同じ仲間としての意識をもってスポーツをすることを高らかに宣言します。また、その姿を応援する形でその場に参加する関係者や支援者に求められる姿勢でもあります。
スポーツマンシップについて、スポーツ総合研究所の広瀬一郎氏は、「スポーツマンシップとは尊重(リスペクト)である。相手を尊重し、規則を尊重し、審判を尊重し、そしてスポーツそのものを尊重することが、スポーツを行ううえで大事なことである。」と言っています。また、スポーツマンについては、「よい仲間」であり、真のスポーツマンは勝負に負けたときの態度で分かるとも述べています。
コロナ禍で2年ぶりの開催となった2021年春のセンバツ高校野球で仙台育英高の主将島貫丞選手は、東日本大震災から10年となったことに触れ、「あの日見た光景から想像できないほどの希望の未来に復興が進んでいます。これからの10年、私たちが新しい日本の力になれるように歩み続けます。2年分の甲子園。一投一打に多くの思いを込めてプレーすることを誓います。」と力強く堂々とした選手宣誓をしました。ここには、スポーツマンシップという言葉は使われていませんが、それ以上の想いが伝わってくる感動の宣誓でした。
日ごろ、競技スポーツでなくとも運動したり体を使って遊んだりすることが体にいいことは誰でも知っていることですが、思い切り体を動かすことは、体だけでなく心も鍛えることができます。フェアプレイの精神や協調性、友情をもはぐくむことができます。また、集中力や気力をも充実させることができる期待があります。体育の学習内容には、このような学びに向かう力・人間性等の能力に関係する要素が満載です。そうした姿の延長線上にある運動会で、保護者や地域の人が運動に親しむ子供たちの姿を見たり応援してくれたりすることで子供たちは励まされ、いっそう運動に親しみ、楽しめるようにもなるはずです。