緩急・強弱のある動きが学習課題となる
3・4年生の表現運動は、「空想の世界」を扱うなど、子供たちがやりたくなるようなネタが満載です。
動きの感じを捉えて即興的に踊りますが、この「即興的」という言葉は、平成10年版の学習指導要領から登場しました。運動会によく見られる決められた動きを踊らされることからの脱却です。
初めは、2人での対応する動きが取り組みやすいです。相手の動きに応じて自分が動き、自分の動きに応じて相手も動くため、即興的にならざるを得ません。「忍者の戦い」では相手に合わせて追いつ追われつというような動きをしたり、「鏡の中の世界」では相手と鏡を挟んでいるような動きをしたりして、「ひと流れの動き」を即興的に踊っていきます。
「ひと流れの動き」は、メリハリ(緩急・強弱)があるように踊るので、跳ぶ・転がる、動く・止まるなどの変化を入れることが大切です。スピードの変化をつけるために「スローモーションでボクシング」をやってみてもいいでしょう。
「ひと流れの動き」を学習したのち、4人くらいのグループにして、「ジャングル探検をしていたら、ワニに襲われそうになったけれど逃げ切った」「フライパンに入っていたコーンが熱せられて、ポップコーンになっちゃった」など、急変するような場面を「ひと流れの動き」として決めます。その後、「はじめとおわり」のポーズやポジションなどを前後に付けて即興的に踊ります。
このとき、ワニやフライパンを演じる必要はありません。形でなく動きの特徴を捉えて、表したい感じを踊ります。