バスケットボールを学ぶ時代は、とっくに終わった
どちらが多くの果物を収穫したかを自分たちの籠に入れて競い合ったことが発祥とも言われるバスケットボール。初めの頃は、桃の籠が使われてバスケットボールとしての歴史がスタートしましたが、シュートが入るたびにいちいち梯子に登ってボールを取り出すのが面倒になり、今のような底抜けのゴールになりました。
バスケットボールは、コートの中で攻守が入り混じる「ゴール型」のゲームです。「ネット型」や「ベースボール型」と違って、自分の動きを相手に直接じゃまされてしまうところに特性があります。そのため、人数やコートの広さなどを工夫することで、攻撃側の動きを保障できるように簡易化されたゲームにしていきます。
小学生が選んだり立てたりする作戦は、1・2年生から一貫して「攻め方」です。つまり、攻める作戦がうまくいって、得点しやすいようなゲームにしなければなりません。
5・6年生の「ゴール型」では、攻撃側の人数が守備側の人数よりも上回る状態を作り出したり攻撃側だけフリーゾーンを設けたりするなどして、守備側のプレーに制限をかけて学習を進めます。
種目としてのバスケットボールを指導していた時代は、とうの昔に終わり、平成20年の学習指導要領からは、バスケットボールを基にした簡易化されたゲームで、「ゴール型」での「攻め方」を学ぶように変わりました。
身に付けた「攻め方」の作戦は、サッカーなど同じ「ゴール型」の学習に転移していくことになります。