「ゴール型ゲーム」をどうやってつくるか?
3・4年生の学習内容である「ゴール型ゲーム」ですが、子供の学びを保証するためには、この単元をどのように構築していったらいいでしょうか?
「ゴール型ゲーム」に限らず3・4年生のゲーム領域では「易しいゲームをすること」が目標です。これと似たような言葉が5・6年生のボール運動領域にも出てきます。「簡易化されたゲームをすること」がそれで、5・6年生の目標となっています。
これらの2つを並べると、「ゴール型ゲーム」から「ゴール型」、「易しいゲーム」から「簡易化されたゲーム」というように系統性が見えてきます。そうすると、「簡易化されたゲーム」を易しくすれば「易しいゲーム」になるような気がしてしまいますが、そうはいきません。そもそも運動領域が異なるので、根本的に考え方が違うのです。
ボール運動領域では、「簡易化されたゲーム」を「ルールや形式が一般化されたゲームを児童の発達の段階を踏まえ、…取り組みやすいように工夫したゲーム」と規定しています。「一般化された」バスケットボールを「取り組みやすいように工夫したゲーム」をすることになるのです。
しかし、ゲーム領域では、「ルールや形式が一般化されたゲーム」が出発点になっていません。ゲーム領域では、「易しいゲーム」を「ゲームを児童の発達の段階を捉えて、…児童が取り組みやすいように工夫したゲームをいう」と解説しています。
つまり、ゲーム領域として扱う「ゴール型ゲーム」の内容は、ボール運動領域の「ゴール型」を易しくすれば「ゴール型ゲーム」になるわけではなく、むしろ、同じゲーム領域である1・2年生での内容の発展であると考えていくべきなのです。