ながうま、もう一回、やってみたい
危ない遊びの代名詞にもなった「ながうま」ですが、当時の子供たちは身のこなしがよかったため、打撲、擦り傷くらいで大けがをすることはありませんでした。
それを自分でプレーしたことがない大人が「なんて危険な遊びだ!」とクレームを入れたため、今や、どこを見回してもやっていません。乗った人を落とすか馬の役の人を潰すかをせめぎ合う荒っぽい遊びで、ひどい遊びに見えますが、やりすぎない程度に手加減することも学んでいたのです。
馬チームの一人が木や壁を背に立ち、他の子が前の子の股の下に頭を入れるようにして連なって「ながうま」を作ります。乗り手が跳びにくいように馬を揺らすのは、当然の作戦です。乗り手を落とせば、勝ちとなり、攻守交替となるからです。
乗り手チームは1人ずつ、馬に「支持でまたぎ乗り」をします。時には着手もせず、背中に向けていきなりお尻からドーンと攻撃してもOKです。なるべく弱そうな馬をねらうのも作戦の一つです。乗ったあとは、連なっている馬を潰すために揺らしながら前進します。
しかし、馬自身も乗り手をロデオのようにして落とそうとするので、馬にしっかりつかまりながら隙をついてズルズルと進みます。 乗り手が最後までいったら、じゃんけんです。これは、最もつまらない決着の方法です。両チームとも潰すか落とすかの勝負を楽しんでいるからです。「ながうま」において重要なのは、いかにしてじゃんけんまで持ち込まないかということに尽きます。