やったことがない動きに対して「やってみよう」と思えるようになるその前提
主体的に運動を学ぶ時には、まず「やってみよう」という気持ちになることから始まります。
「やってみよう」と思えるようなその学びは、子供の現在の状態からみて、①やったことがない動きに挑戦、②できる動きをよりよくできるようにすることに挑戦、③できる動きをいろいろな条件下でもできるようにすることに挑戦という大きく3つの内容に分けることができます。
これらのうち、①のやったことがない運動に初めてチャレンジしてこれから動きを獲得するレベルの子供にとっては、学習課題を見出そうとするための「やってみよう」の前に備わっているであろう心情があります。実は、この①の「やってみよう」が、子供にとってなかなかの難所となります。
そもそもやったことのないその動きに対して、「やってみよう」という気持ちになるには、その動きに対して「なんか、できそうな気がするな~」と自分に問いかけられることが大切です。おそらくそこには、今までの自分の運動経験を検索して、「やったことはないな。でも、あのときの感じと似てるんじゃないかな。」のように思考に揺れがあるはずです。
そして、「やっぱり、できそうな気がする」と合点がいったから「やってみよう」となるのです。
つまり、やったことがない運動に挑戦するこのレベルには、過去にその動きが「できた」経験は存在する必要がありません。
しかし、それでもなお、「あのときの感じと似てるんじゃないかな。」と感じる前提には、それまでの運動経験から「いやな感じがしない」ことが根底に無くてはなりません。目の前に示された動きに対して感情的に嫌でないという状態で、すでに運動感覚的に動きには共感が生じていることになります。
子供の学びの状況を子供と動きの関係を分析することで、個に応じた具体的な手立てがうまれるのです。