コートのサイズによって変わっていくゲームの様相

モニタリング・相互作用,学習内容,教師行動ゲーム,ゴール型,思考力・判断力・表現力等

ゲームによって、どのくらいの大きさのコートがいいか迷うことがあります。一般的に、上の学年になるほど広くするということもありますが、ねらいやプレーする人数、ゲームの特性、子供たちの実態などから考えていく必要があります。

例えば、1・2年生の鬼遊びで、通り抜け鬼のように鬼のエリアを限定するような規則であれば、鬼、1人あたり3~4mくらいが「通り抜けられるか、つかまっちゃうか」ハラハラドキドキするちょうどよい微妙なコートの幅になります。

3・4年生で扱うゴール型ゲームでも、1人あたり3~4mくらいで考えると、プレーヤーが4人対3人であれば、その幅は10mぐらいがちょうどいいことになります。足を使うゴール型ゲームでは、手で扱うよりボールが飛ぶ上にパスが不正確になるため、約2倍の20mくらいの幅のコートが適当です。また、タグ・ラグビーなどRUNが中心となる陣取り型のゲームの場合は、逃げ切るだけの幅が必要となるため、やはり20mぐらいほしいです。

ゲーム領域では、友達と協力しながらみんなが楽しめるゲームを作っていくことが重要な課題となります。その時点の子供たちの実態からスタートして、「コートのサイズは、どのくらいがいいか」を、集団対集団で勝敗を競い合いながら子供たち自身が探っていく学びもできます。

5・6年生になれば、体格も大きく技能も身に付いていると考えられますが、3・4年生より30%増しくらいの大きさでコンパクトにプレーできるようにします。ゲーム領域で学んだ「みんなが楽しめるコートのサイズ感」を生かして学んで行けそうです。

以前は、サッカーと言えば校庭の真ん中にデーンと大きくコートを取ってしまうような授業も見られました。コートが大きくなれば校庭で作れるコートの数が限られるため、子供一人当たりプレーできる機会が失われているという実態がありました。今は、サッカーでなく、ゴール型を指導する時代になっていることを忘れずに、適切なコートのサイズを決めていきます。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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