目標は、「できるようにする」

マネジメント・直接的指導,学習内容,教師行動学習指導要領

体育科は、どの内容であっても3つの資質・能力を子供が身に付けることが「できるようにする」ことが目標です。

「知識及び技能」は、小型ハードル走や走り高跳び、水遊びや平泳ぎなど、その運動の技能の様相やレベルの違いが分かりやすいので、指導もしやすいと感じることが多くなってしまいます。「高学年になるほど高い跳び箱を跳べるようにすればよい」というような誤った認識も生まれがちです。技能偏重から脱しなければ、よい学びは生まれません。また、知識については、29年版の学習指導要領から組み込まれた内容です。指導から欠落しやすいので気を付けたい内容と言えます。

「思考力、判断力、表現力等」は、「遊び方や練習の仕方を工夫する」「記録への挑戦の仕方を工夫する」などの志思考力・判断力と、「仲間に考えたことを伝える」などの表現力が指導内容となります。そのため、「みなさん、今日は初めに前転をやりますよ。そして、後半に後転をします。」と決まった運動を指導者が順番にやらせているだけでは、指導したことになりません。工夫することができるようにする手立てや、仲間と伝え合える意図的な仕掛けが、毎時間、必要となります。

「学びに向かう力、人間性等」には、どの運動でも「仲よく運動する」ことが学習指導要領に書かれています。算数でも友達同士が協力し合って学習する場面を作り、その指導もしますが、学習指導要領に「仲よく計算する」との記載はありません。理科でも「仲よく実験する」とは書いていません。

「仲よく」を直接的に指導するのは道徳や特別活動の内容のようでもありますが、それが体育科の特徴です。友達がいて学習することを前提としているので、ペアやグループを組まなくても「仲よく運動できるよう」に指導します。このほか、公正な態度、安全への配慮なども指導内容になります。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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