先生の声掛けは、3つのパターンを組み合わせる
どの授業でも「先生の話が長い」のは、子供にとってあまりよいとはいえません。子供が活動する時間を奪ってまで話をする必要があるのかどうか、精選していく必要があります。
体育では、学級の全員が話を聞く場面は、45分の最初と最後、そして中間部分に限られます。今日のめあてを確認したり、学習を修正したり振り返ったりする場面です。
一方、運動しているときには、子供同士が互いに声を掛け合ったりキャーキャー歓声を上げたりしていて静かになるわけがないので、教室での“机間指導”に当たるこの時間帯には、先生も「子供にずっと声をかけっぱなしの状況」が続きます。
声掛けのパターンは、主に3つです。
その1つは、「認め、励ますため」です。「うまくなったね!」「オッケー!」など、具体的に動きを褒めてはいませんが意欲や自信につながります。
2つめは、「助言するため」です。「こうなっていたから、こういう練習をしてみよう」「こういう作戦は、どうかな?」など、状況を改善するために具体的な提示をします。
3つめは、子供自身が課題解決できるように「気付きや思考を促すため」です。「今、どんな感じだった?」「どうやったら、うまくいきそう?」「〇〇さんが、どうしてるか、見てみよう」などです。
この3つのパターンを組み合わせて学習を保障していきます。腕組みをしたまま「がんばりなさい」だけでは、指導になりません。