メタ認知を活用する3つのポイント
主体的・対話的で深い学びの授業改善を実現するため、先生はメタ認知を活用してどのように授業を行うとよいでしょうか。
子供たちは自分の考えに偏ったものの見方をするバイアスに陥りがちです。そこから脱却するには自分と異なる意見を聞くことが役立ちます。自分自身の見方を絶対視せず、ほかの見方ができないかを考えられるようにする3つのポイントとは…。
1つ目は、考えたことを友達に伝える活動を通して、運動の状況に対する認知を確かなものにすることです。
「できた」つもりでいても実際には「できていない」こともよくあるので、自分の技能のできばえを確かめる機会になります。自分が友達に伝えた考えから、自己分析もできるかもしれません。高学年になれば、ICTを活用して伝えることもできます。
2つ目は、多様な考え方を取り入れることを習慣化できるようにすることです。体育の時間は、カンニングし放題なので、これを活かさない手はありません。
自分で「こうやってみようと思う」などと考えるだけでなく、友達がやっている活動をよく観察し、多様な考えに触れる機会があることを伝えます。自分が選んだやり方ではうまくいかないとき、友達の動きを見て「あれをやってみよう」などと思うときにも、メタ認知が働いています。
3つ目としては、「うまくいかなかったこと」を分析することもメタ認知能力を活用する機会となります。
「一生懸命やってるんだけど、どうしてうまくいかないのかな?」など、どこに問題があるのか、どう改善すればよいのかを子供たちが考えられようにします。ここでは、友達の考えを認めつつ、学びを深められることが期待できます。