「対話的な学び」で対話する相手は、3つある

こども,子供の学び,教師行動学習指導要領,学習課題,思考力・判断力・表現力等,指導者

授業改善の視点として求められるようになった主体的・対話的で深い学び。このうち対話的学びは、対話する対象によって大きく3つから構成されると考えられます。自分、モノ、ヒトの3つです。

運動するときには、常に自分と対話しています。マットでの「逆さまだ」「目が回った」などの感覚、かけっこで「風を切って気持ちいい」という爽快感や「リズムに乗ってノリノリだ」という満足感などです。

子供が地球の重力や自然環境とどのように対話しているのか、これを周囲が読み取るのは至難の技です。なぜならこれらは、コツのようなもので、その子供自身にしか感じられない暗黙知だからです。「どうだった?」「どんな感じがしたの?」などの声掛けにより言語化していきたい対話です。

運動するときは、モノとも対話し続けています。「ボールを上に投げるときは、優しくしよう」「コーンがあそこにあるから、あのへんを回ろう」「ビート板をこうやって持つと呼吸しやすいな」などです。実際にモノでなくても、「地面が滑りやすいから気を付けよう」「体育館で、裸足で踊ると気持いいな」など、いろいろなモノと対話しています。  

運動するとき、一人でやっているように見えてもヒトと対話しています。直接的に言語活動として伝え合うだけでなく、カンニングし放題の体育では友達のプレイを盗み見たり、勝手に真似をしてみたりすることもしばしばあります。子供たちの協働的な学びの姿は、ペアやグループを組んで話し合い活動をするだけでなく、こうしたヒトとの対話的な学びからも具体的に捉えることができます。

ヒントは、週2回(月・金)アップロードされます。(令和4年4月1日現在)

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